不遇の軍師に思うファイナンスの役割とは
ファイナンス部門の責任者となり、上司が社長という立ち位置で仕事をしていると悩む場面も多々あります。
これまでいくつかの会社で事業のリーダーをファイナンスとして支えてきましたが、やはり「人として尊敬・信頼できる」人を支えたい、と思うのは避けられない人情というものでしょう。
ファイナンスの立ち位置は、戦国時代でいうと軍師的な立場にとても近いと思います。偉そうに自分が優秀なファイナンスと言うつもりはないですが、立場的には軍師的な仕事が多くなってきますよね。
遠い昔にも、いけてない君主のために働く、また君主と信頼関係を築けなかった軍師も多くいるのだと思います。当時は最悪「首」ならぬ「斬首・切腹」でしょうから、それに比べたら大したことはないのですが、「人として尊敬・信頼できない」と思ってしまうトップを支えることは気持ち的には苦しくなってきますよね。
現場レベルでも「嫌いな上司」がいる人は多い、とは思うのですが、
対応策としては「仕事とわりきってる」人が多いのかもしれません。
(参考)「上司が嫌いで辞めたい!」実際に転職した人はXX%。退職理由にしていいの? | 転職実用事典「キャリペディア」| マイナビ転職
ここでどうするべきか?です。
経営側として仕事をしていると「仕事とわりきる」わけにもなかなかいきませんし、ウマが合わないのなら、経営陣がワンチームとして仕事ができませんので、それはそれで問題です。
色々ネットも探してみたのですが、社長とウマが合わない場合CFOはどうすべき?といった情報は出てきません。
取れるオプションとしては・・・
- やめる。転職後は新しい職場になれるために短期的にパワーが必要ですが、一番簡単な気がします。あと、気にしない人は良いのでしょうが、部下も多くなってくると、彼ら彼女らを置いていくことになるので、それはそれで辛いです。
- 仕事とわりきる。気持ち一つですので、ストレスは感じなくなるかもしれません。ただ、一度キリの人生でそんな仕事に多くの時間を費やしてよいのか疑問が残ります。組織にとっても熱意のない人が上にいるのは良くないですね。
- 社長とぶつかる。どの道クビになるのなら、ぶつかってみるのも手ですね。かなり消耗しますが。ぶつかるテーマが収益構造や戦略の議論であればまだ健全かもしれませんが、「人としてのあるべき姿」や「ビジョン」「ありたい事業の姿」といった論点になると、もはや健全な議論はできないように思います。そこの根っこがずれていると、もうどちらが「正しい」「正しくない」という枠は飛び越えて、そもそも一緒にいること自体が害になるように思います。
と、まぁ色々なオプションがありますが、私もベストアンサーがわかるわけではありません。そんな中で、同じような事由に悩み、行動された方の参考になる情報があったので掲載しておきます。
「経営トップの次に会社を愛し誇りに思う」というマインドを維持できなくなったから身を引いたということだ。
COOやCFOが、頑張って自分のマインドを維持しようと考え始めたら、それはやはり会社を去るべき時だ。
というメッセージはものすごく腹落ちします。
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