鮫化

サメ 海の生物 ステンシルシート

 

泳ぎ続けないと死んでしまう。

サメはそんな魚だそうです。

 

呼吸をするためには泳いでいる必要があるそうです。

 

今年も12月30日と年の瀬を迎えましたが、今日も仕事をしてました。

会社自体はお休みだったのですが、仕事をしていないと落ち着かないのです。

 

年明け早々(周りが動き出さないうち)に、2021年度の戦略方針について議論する場が設けられているので、その準備を終えておきたいというのがありましたので、今日は特別な事情ありですが、思い起こせば、働いてないと安心できないという心境であることが多かったように思います。

 

これは、いわゆる就職氷河期に社会人になり、その後、UP or Outの世界で生きてきたからかもしれません。

常に仕事をし、常に成長を求め、常に自分の成果と得られるリターンを比較し、という生き方を続けてきたからかもしれません。

自ら選んだといえば選んだ道であるわけですから、文句があるわけではないのですが、自然とそういう生き方をしてきたんだな、としみじみと思ったわけです。

 

まさに、「働いていないとダメになってしまう」(実際ダメにはならないのでしょうが)という強迫観念とも言える心理状態で生きていく、これはまさに鮫化といえるのではないでしょうか。

 

この鮫化現象ですが、自分のまわりの同じ年代(すなわち就職氷河期から苦労してきた年代)の人たちにはよく見られる現象ですが、一般的ではないのかもしれません。

 

成長を求め続ける、給与など条件Upを目指し続ける、高い目標を目指し続ける、といったことは、実は全然当たり前のことではなくて、むしろそんな苦しい生き方を選んでいる人は少ないのかもしれません。

 

もしくは、そんな危機感を持つ必要のない環境でキャリアアップしてきた人たちにとっては無味乾燥なことなのかもしれません。と、最近気づきました。

サメのような回遊魚ではなくて、違う暮らしをしていれば、泳ぎ続けなくても生きていけるよう環境に適応するわけで、それは善悪や正誤の問題ではなく、「生」そのものなのでは。

 

したがって、昭和世代(就職氷河期世代)には通じやすい話であっても、違う環境下で育ってきたひとたちに、鮫化を求めても、それは筋違いであって間違いなのかもしれません。

私はこれまで自分がマネジメントするチームのひとたちには、常に「成長」を求めてきましたが、それは来るべきときがくれば各人が自然と望むものであって、外圧で(鮫化)を求めても、筋が悪い話なのだと思います。

 

如何に、自然と成長を目指したくなるような環境をつくれるか?これに尽きるので、そこに集中してみようかなと。。