予算や着地予想値に関する「化かしあい」の時間に思う大企業でのムダ

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経理財務の仕事に携わっている人なら経験があるのではないでしょうか?

ムダなやりとり。

 

予算対比や着地予想についてのやりとり

 

「数字はいくのか?」

「行きます。大丈夫です。」 (ほんとはストレッチでやばいと思ってる)

 

1か月後

「進捗が悪いが数字はいくのか?」

「行きます。大丈夫です。」(あぁあ、やっぱりストレッチできついと思ってる)

 

数か月後

「第1四半期は未達だったが年間の数字はいくのか?」(んっ?)

「行きます。XXXで取り戻すので大丈夫です。」(もういちかばちかだ・・・)

 

数か月後

「上期は未達だったが年間の数字はいくのか?」(やばそうだな・・)

「ちょっと怪しくなってきました。ですが頑張りますので大丈夫です」(あかん・・)

 

数か月後

「あと3か月しなかい。本当に取り戻せるのか?」(これはダメだ)

「すみません、だいぶ怪しくなってきました。XXXでいくらかいけるはずです」

(営業のやついけるって言ってたのにだめだった・・・)

 

残り1カ月

「もうきついでしょ?いかないんでしょ?」(こいつは信用できん)

「すみません、いろいろと想定がはずれまして。行きません。ギブです・・・」

 (もっと早くゲロすればよかった)

 

 

何度も職場で見かけた光景です。

 

自分はファイナンスとして「Bad News Fast」をモットーにしているので こういった事態には陥りませんが、なぜそういった心理的状況を生み出してしまうのでしょうか。

 

「その人の個人的な素養の問題」と片付けてしまうこともできますが、実際はやはりその組織のトップマネジメント、もしくは歴史的につくられてきたカルチャーが大きく作用するように思います。

そのカルチャーの中で育った人は、やはりそのカルチャーに染まった言動を知らず知らずのうちにとってしまうのです。

 

「人から後ろ指をさされるようなことはするな」ですとか「人として正しいことを行う」という原理原則。これは本当に大事なことですね。なぜ当たり前のことができないのだろう?と思うこともありますが、いろいろな組織を見てきましたが、本当にこの原理原則ができない組織が多いです。考えてすらないのかもしれません。

 

特にマネジメントにその精神がないと経理財務、ファイナンスは本当にきつくなります。きれいごとばかりでは難しいことも多いので、「絶対譲れない軸」を自分の中でもっておくことが大切ですよね。

 

ちなみにその軸をつくるにあたっては、

A) ビジネス側もしくはビジネス側に近い経験と、

B) 経理会計税務もしくは監査の経験

この両者の経験を得られるとアグレッシブなビジネス視点と、コンプライアンス的にどこまで許容されるのかの視点、が身につくので機会があれば経験することをファイナンスパーソンにはおすすめしたいです。

 

そのうえで、本音ベースで本質的な議論がしやすいカルチャーをつくれなければ、前述の化かしあいのような無駄なやり取りがいろいろなところで発生します。

これはほんとに無駄でしかないのでもったいない限りです。