数字はきりすて
経理財務や管理会計、FP&Aの仕事をしていると、社内で財務値の報告書をつくる機会が多いと思います。
とある組織で働いたときに、報告書の数字の単位について明確なルールがなく、また金額の「単位」が資料に記載されていない場合が散見されることがありました。
それらはあまりに基本的な問題なので論外かもしれませんが、さらに踏み込むと、単位で金額をサマリーするときにもルールがあると良いと思います。
例えば14,560,000円を百万単位で表記するときにどうするのが正解でしょうか?
・切り捨てなら「14百万円」
・四捨五入なら「15百万円」
・小数第1位(第1位は切り捨て)なら「14.5百万円」
などいくつか方法があります。
世の中のルールでいうと、日本においては決算短信の表記においては「百万円単位で表示する場合は、百万円未満を切捨てすること」とされていますので、これに準じて切り捨てとするのが一般的です。
IFRSでは明確なルールは特にない理解ですが、開示書類を見ると四捨五入がよくつかわれているかと思います。海外だと四捨五入の方が使われているかもしれません。自身が外資系に勤めていた時は明確な社内ルールはなかったと思います。
ルール以外にも、切り捨ての方が実務的にもメリットがあります。
数字チェックのしやすさ
資料間の数字チェックを行う場合、切り捨ての方がチェックしやすいです。資料作りのときは沢山の数字を目検でもチェックすると思いますが、下記のように切り捨ての方が、瞬時にOKであると判別できないでしょうか?
切り捨ての場合 四捨五入の場合
資料① 14,560,000円 資料① 14,560,000円
資料② 14百万円 資料② 15百万円
正しい業績の確認
仮に売上予算が1億円。実績が99,600,000円だったときに、
四捨五入して百万単位で表記すると100百万円になるため、あたかも予算を達成したように見えますが、実際は未達ですので、切り捨てで99百万円と表記した方が予算未達であることが明確になり、より正しく業績評価ができると思います。
その他、単位や端数処理に関しての日本における開示ルール についてはこちらのサイトがまとまっていて便利です。