経理財務でも新しい働き方、VUCAな中でもビジョンを持ちたい!

数年前に、こちらでも書いた書籍ですが、職務を果たすにあたり、イシューからはじめよ ― 知的生産の「シンプルな本質」をバイブル的に活用していました。

イシューからはじめよ ― 知的生産の「シンプルな本質」

 

特に、「どうしよう」ではなくて「解くべき課題、問題は何なのか」を考えることに時間を使え!という点が目からうろこで。

それまで「う~ん、う~んどうしよう」に使っていた時間を「解決するべき課題は何か?」に使うようになり、さらに「う~ん、う~ん」と会議参加者が唸っている会議を「解決するべき課題」を考える時間につかうようファシリ出来たり、とかなりの生産性向上に寄与してくれた本社はよりどころにしてました。

 

このイッシュー(問題や課題)からスタートする思考を十分に身に着けた後で出会ったのが、直感と論理をつなぐ思考法 VISION DRIVENでした。何個目の鱗だったかわかりません(笑)が、これも「目からうろこ」でした。

 

直感と論理をつなぐ思考法 VISION DRIVEN

 

 (私の意訳はいってますが)イッシューからスタートするのではなくて、「妄想=ビジョン=ありたい姿=やりたいことは何か」からスタートし、「そのために必要なこと」は何か?を考えていく思考ロジックで、テクノロジーや事業環境が目まぐるしく変わっていく中VUCAな環境下で、この「ビジョン」の軸をもってブレない進み方も、とても自分にはしっくりきました。気が付けは「To Do」に支配されて、「自分がやりたいことや実現したいことが置いてけぼりになっている」のも正にそうだな、、と。

VUCAとは、Volatility(変動)、Uncertainity(不確実さ)、Complexity(複雑さ)、Ambiguity(a曖昧さ)の頭文字をつなぎ合わせた造語なのですが、そんな中で課題改善やTo Doをこなしていくとそれでパツパツになって、本来あるべき「ビジョン」とかけ離れていくという話です。

 

上記2つの書籍=思考ロジックですが、モノゴトへのアプローチはやはり逆向きなように自分は理解しました。ですが、どちらもしっくりくるし、自分としては採り入れたいと強く思って、実践してます。

 

ただし、場面で使い分けてます。

 

自分は いま複数の事業に関わっていますが、大企業の運営においては「イッシューから始めよ」的な言動をしています。これは既に成熟しているビジネスという背景もありますが、意思決定=たくさんの人的リソースを使う、ことになるので迷子にならないようにするためです。あと、本音ベースでは、それなりに歴史があって在籍期間の長い人が多いと「ビジョン」からスタートするのは正直きついです。言われたことをやるマインドセットが醸成されていると、そういった考え方ができる人は本当に少ない。そもそも変化に対してコンサバですし・・・。

一方で、小規模のベンチャー事業においては、「直感~」的な言動に重きを置いてやっています。これはベンチャーの方が「やりたいこと」「実現したいこと」を求めて人が集まっている節があるからで、逆にそこから外れるとみんなやめるし・・・。

世の中に出すサービス・プロダクトについては「世の中の課題」からスタートした方がいいのかもしれませんが。

 

何れにしてもどちらも本当に勉強になる内容の読み物でした。

本っていいやつは安いですよね・・・。高いセミナー行くよりよっぽど役にたちます。

経理財務でもVUCAな世界にどんどん突入していくはずなので、「ありたい経理財務」の姿をしっかりと持って、マネジメントであればビジョンを語っていくことがとても大事なんだと思います。