経済情勢と一致しない株価上昇時に何を備えるべきか

株価上昇の理由は

なぜ株価が上がってるんでしょう。

今日、日経平均が3万円を超えて、バブル以来の高値になったとのこと。

 

一方で、企業の決算が赤字になったり、失業者数が増えたり、などなど株価以外の景気の情勢は悪化しているとの報道も絶えません。

 

この一見不可解な株価の上昇について、色々原因を分析している人は多いと思いますが、日本の株価が世界的に見て割安と見られて海外の投資家が投資しているのかもしれませんね。

以前書きましたが、G7の中で日本の株価だけずーっとステイ・・・

tm999.hatenablog.com

 

 

しかしながら、一方で、これはまさに「あがりそうだ」という雰囲気というか人間の感情がこの現象を引き起こしているように思えます。

 

このようにとらえるのは、下記の書籍を以前読んだことに起因してます。

 

全般的に読みやすいですし、経済において起きていることについて、小難しいことではなくて人間の社会生活がどのように育まれて今にいたるのか?といったところから始まって、株価変動についても書かれています。

 

すごく本質的な「人間」としての行動、社会的活動からの洞察が書いてあって、腹落ち感があります。

父が娘に語る 美しく、深く、壮大で、とんでもなくわかりやすい経済の話。

 

人間の感情、印象、雰囲気、空気感などが作用して、株価が上下するみたいなことが書かれてあったのですが、自分が投資するときを顧みても、それが一番しっくりくるな、と思ったのです。

 

で、まさにいま、コロナ禍においても株価が上昇し続けるのか?についてフィットする説明なんだと思えます。

 

 

何を備えるべきか

で、ファイナンスの人間として、この株価上昇を受けて何を準備しておくべきでしょうか。

 

この上昇トレンドがいつまで続くのかわかりませんし、もしかしたら何かのきっかけで急落するかもしれません。企業の皆さんはチャンスよりもリスクと捉えていることが多いかもしれません。

 

一般的には、この株価上昇を受けて、

・直接金融による低コストでの資金調達。

転換社債を活用する自由度の向上。

などを実施することができますので、キャッシュが必要な企業であればすぐに準備したいところ。

 

その他

時価総額があがって、アクティビストから仕掛けられるリスクが減る(かも)。

・社員が前向きになる。(かも)。うちの会社は成長している、世の中から評価されているとかじることで。

 

 

一方で悪い点というか注意すべき点としては、

・株価は二転三転するので、株価に惑わされず本質的な経営を行うようにする。

・PERやPBRが大きく変動するので、KPIや株主へのコミュニケーションにこれら株価と連動する指標を使っている場合には、説明準備をしておく。

・SOの行使予測の見直し検討。

などが実務的には生じます。

 

非上場企業だと・・・・日経平均が動いても影響は軽微ですね。

 

上場企業を類似企業として企業価値を算定する場合などには間接的影響はありますが、実経済とあんまり関係がないので・・・