管理会計部門(含むFP&A)と経理はどう協同できるのか

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管理会計(含むFP&A)と経理はどう協同できるのでしょうか。もしくは、どう協業するべきでしょうか。

 

過去の経験から、ファイナンス部門の中に、FP&Aと経理、それぞれの部署が置かれている場合に往々にして各部署で起きる課題は:

 ・FP&A側の財務諸表の理解が不十分で説明ができない。特に原価計算引当金計上、減価償却など。また、ビジネス側と近くなりすぎて、言うべき厳しいことが言えなくなる。

経理側のビジネスの理解が不十分で、事業に貢献できる感がなくてモチベーションが上がらない、また時折官僚的な対応をしてします。

 

などなどです。そして、両部署間で起きる課題は:

・業績をコントロールしたいFP&A vs 適正な処理をしたい経理 でもめる。

・FP&A側(いわゆるTHE経理経験が無い人にありがち)からしたら、経費精算や引き当てや見積もり計上について経理は面倒くさいことばかり言ってくる、と嫌になる。

経理からしたら、おいおいちゃんと経理処理に協力してよファイナンスでしょ。と嫌になる。

 

こういった中で、どうすればファイナンスとしてのONE TEAMを創れるでしょうか。ファイナンス以外の部門から見たら、同じくくりの「ファイナンス部門」ですから、一体となれていなければ本来は論外であると考えるべきですよね。

 

過去自分が実行した中で、解決できたと思えた取り組みを書きます。

それは、言葉だけでなくしっかりと「協同」する仕組みを作ることです。

 

例えば簡単にできるのは、月次の財務諸表レビューをファイナンス一同に介して行ってみることです。これはファイナンス部内で完結できますし、売上の状況や予算対比については管理会計部門が詳しく説明し、管理会計側が普段はタッチしないことが多いBSやキャッシュフロー営業外損益や決算仕訳等々を経理側が説明する。そうすると、それぞれ理解不足なところが補えるとともにコミュニケーションをとる機会ができるので、簡単にできるが結構いいです。

あとは管理会計部門がビジネス側とやり取りするときに助っ人として経理を呼ぶようにする。これを実現するためには、部門ごとの担当を分けると良いです。

通常管理会計部門は、日本企業では「事業部経理」、外資系では「コントローラー」や「FP&A」など担当する事業領域を持っていますので、経理側も同じ区分で担当を割り付けるとうまく行きます。これをやると同じ事業領域を担当する管理会計担当者と経理担当者のコミュニケーションがとても取りやすくなりますし、管理会計側の経理知識、経理側の事業理解が強く推進されます。

 

あとは、仕組みではありませんが、管理会計側と経理側の責任者がお互いの仕事をレスペクトし、且信頼しあっていることが大事です。

良いチームを作って、業務の抜け漏れや周りから信頼を勝ち取る組織をファイナンス部門には作って欲しいです。