AIがやってくると必要になる経理財務スキル

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AI、正確には他のテクノロジー含むですが、それらが現場におりてくると、これまでとは異なるスキルを身に着けていかなくてはなりません。先に身に着ければ、自分の市場価格は高まることになります。これまで必要とされた経理スキルに加えて、コミュニケーション・スキル、ITリタラシー、英語力、プロジェクトマネジメント力、感性が大事になってきます。

 

高いコミュニケーション・スキル 

これまでも、マネジメントや他部門の社員に、経理処理をわかりやすく説明することは求められる必要なスキルでしたが、より高いレベルが求められます。なぜならいろいろなテクノロジーが業務に導入されてくると、新しいソフトウェアやアプリ、システムをオペレーションに組み込む頻度が高まるからです。

IT部門の担当者やシステム屋さんは、経理知識がまるでない方が殆どですので、素人でも経理財務業務がわかるように説明できる、高度且つ複雑な情報をかみ砕いて説明できるスキルが求められます。

 

ITリタラシー

経理業務をわかりやすく説明できるスキルは述べた通りですが、それだけでは足りません。会計基準や税法、社内ルールを変更する際に、業務プロセスをどのように変えたいのか、開発エンジニアやIT担当者としっかり議論するには、経理財務の人間も利用可能なテクノロジーについてイメージがわくくらいの理解がなくてはなりません。そうしないと、あるべき望ましいオペレーションにならない可能性が高いです。

RPA、AI-OCR、エクセルのMacro、APIスクレイピングクラウド、等々イメージがないと開発する側の人間と共通言語がないので、ろくなプロセスが出来上がらない可能性があります。

 

英語力

開発エンジニアやデータサイエンティストは需給バランスが崩れたままの状態が続くと考えるのが自然でしょう。既に始まっていますが、そういった人材はインドや東南アジア等、人件費が安い且つ開発できる人の居る国の出身者であるかもしれません。そのためには英語スキルも必要になります。筆談だけでは限界でしょう。

そのほか新しいソフトを導入する(ただし海外のもの)といったケースでは、表記が英語のままという場合もありますので、そういった意味でも英語力が必要です。

 

プロジェクトマネジメント力

開発や変化が期待通りに導入に向かっているかを管理するプロジェクト・マネジメントのスキルも必要です。ERP導入を経験済みの方はあるあるだと思いますが、システム導入は遅れがちなものです。

 

感性 

AIではまだまだ無理だと思われるものに、例えば異常値などを見たときに「何かおかしい」と感じられる「感性」があります。

過去の経験から言うと、システム間でデータが飛んでいなかった(IT部門でチェックしてよ・・・)ですとか、新設の科目が財務諸表に反映されなかったとか、システムを盲目的に信じると危なかったケースがありました。いかに真剣に数字を一つ一つ見るか、常日頃数字の感覚を養っているか、といった修練をしていれば、数字に対する「感性」が高まり、異常値に気づけるのだと思います。

本末転倒かもしれませんが、システムのやったことを大局観や訂正的な情報、過去の経験値から「おかしくないか」を人間がチェックできることが最後の砦の役割として必要でしょう。「システム不具合のせいで数字間違えました」では責任は免れないですからね。。。

 

これからの経理財務を担う人材は、必ず新しいテクノロジーに直面していきますので、ぜひこれらのスキル習得も意識して成長して行ってほしいです。