DX化を急いては事を仕損じる
巷ではDXが流行りです。
経理財務の領域でもDXをテーマにしたウェビナーが2020年は数多く開催されました。数えようと思いましたが数えられないほど開催されていたので、カウントはあきらめましたが。
DXをテーマにしたレポートも多く見られますが、ABEAMさんのレポートは非常によくまとまっているのでお勧めです。
このようにDXがバズっており、当年9月にはデジタル庁が設置される。
経産省がDX銘柄を指定している、などなど・・・・
「DXを推進しなくては」と下手をすると煽られてしまうような環境下にあると思います。
が、急いては事を仕損じますので、ファイナンスとしては自部門のDX化推進についても慎重に進めるべきであり、また、他部門へのDXへの投資についてもしっかりと中身を確認して投資のリターンとリスクについて意見を述べるべきでしょう。
RPAを導入してうまくいかない会社をよく見かけますが、まさにそれと同じようなことが起きかねないようなDX推進は気をつけないといけません。
なぜ急ぎたくなるのか
・現状、新しい技術が続々と出てくる。まさにカオス状態。
・オペレーション上の課題を改善できるツールがたくさんあるので、目移りする。
・マネジメントは競争力を高めようと、とにかくDX推進したくなる。
jp.techcrunch.com
今のところ生じてる仕損じるパターン
・解決したい課題が明確じゃない。なのでデジタル化しても解決されないパターン。
・そもそも実現したいことを満たすほどのテクノロジーではなかったパターン。
・人の業務の置換にとどまる。そのため作業工数の効率化というメリットがあっても人員を大幅に減らして人件費削減または配置換えできるというメリットを享受できないパターン。
・タイミングが悪く、割高な先行プロダクトを導入してしまい、投資以上の効果を得られないパターン。
ツール導入前に一歩踏みとどまって考えるべきこと
ソリューションごとに実務的に生じてる事象を踏まえて、代表例をまとめてみました。
より効果的にテクノロジーを導入していくには、導入プラン策定時に一歩踏みとどまって考え抜くことが非常~に大事です。
なお、体力があり人があまってる、または取引量が毎月何万件などのボリューム極大の取引を抱えている会社においては、無理にでも自動化を先に進めてしまった方がメリットが出ます。(それで考える時間をつくってから改善していく)